大事な場面で緊張してしまって、思うような結果が出せない。
そのような経験はありませんか?
緊張がなかったら、もっと成果がだせる!と思うこともあるかと思います。
今回は、緊張に対する視点を少し変えてみる提案をしてみたいと思います。
緊張とうまく付き合い、本番で結果を出せる取り組み方について参考になればと思いますのでぜひ読んでみてください。
緊張はなぜするのか
緊張はなぜ起こるのでしょうか。
それは、脳の原始的機能が関係しているようです。
脳にとって、『安心・安全』『生命の維持』が大前提であり、そのために体のいろいろな機能を変化させるといわれています。
ジャングルで生きる動物を例えにすると、
シマウマを狙ってライオンが少しずつ近づいて来たとします。
その時、シマウマの生理的反応としては、一気に動悸が上がります。
心臓がバクバクする、これがいわゆる緊張状態です。

なぜ一瞬にして、心拍数がマックスに上がるかというと、脳は生命維持のために、体がすぐに動ける状態を作ろうとします。
そのためには、全身の細胞や筋肉に血液を巡らせる必要があります。
そして、危機的状況になった際に、闘うか逃げるかの選択をいつでもできるように準備万端の状態にしておきます。
これが、緊張の正体であり、現代の人間にも備わった本能的反射といえます。
緊張状態での心がけ

意識的に緊張しているのではなく、本能的に緊張の状態ができてしまうため、緊張をなくすということはできません。
本番が近づくほど、心拍数は上がり、落ち着きがなくなってしまいます。
まずこれが、本来あるべき姿だということを受け入れることが大切かもしれません。
緊張してしまう自分だから、結果が出せないのではなく、どんな一流プロでも緊張はしているということです。
大事なのは、その緊張状態の中で、どのようなパフォーマンスができるかということです。
ですので、緊張している自分を受け入れる。
そして、この状態で自分ができることは何かを考えることです。
緊張を受け入れて結果を出す
有名な事例に、本田圭佑選手の話があります。
2013年6月のワールドカップアジア予選でのロスタイムのPK。
決めればW杯への出場権が手に入り、外せば戦犯になることが必至の状況でした。
本田選手は自らボールを持ち、キッカーをかって出ました。
周りはどよめきました。なぜならこの日、本田選手はあまり調子が良くなかったからです。
そして、運命のPK。本田選手はどこへ蹴ったか。
ど真ん中でした。

見事に決まり、W杯出場を決めたのでした。
本田選手のことですから、相当な強いメンタルを持っていて、結果を出せたと思われるかもしれません。
ですが、試合後のインタビューで本田選手は、
「結構緊張してたので、真ん中に蹴って取られたらしゃあないなと思って蹴った。」と答えていました。
つまり、どんな一流のプレーヤーでも緊張はするが、その中で冷静に自分のできることを考えられる人が結果を出せるのかもしれません。
本番までに必要な準備

とはいえ、緊張を受け入れたとしても、本番で発揮できる実力が備わっていなければ良い結果など望めません。
大前提に、実力があってこその結果ではないでしょうか。
本番ギリギリになって、結果を出せるよう、メンタルトレーニングを希望される方がいますが、リスクが高い行為だと思います。
大事なのは、本番までに、どんな準備を重ねてきたか。
緊張して思うように動けないことを想定しての練習や、思わぬアクシデントが起きたときにどう対処するかのイメトレなど、
本番までに必要な準備を積み重ねるからこそ、緊張状態の中でもいろいろな選択肢が生まれるのだと思います。
藁をもすがる思いで、メンタルをコントロールしようとするのではなく、心・技・体のバランスを取りながら、本番への準備を進めていくことが大切だと思います。
まとめ
今回は、緊張とうまく付き合いながら、本番で結果を出すための取り組み方をご紹介しました。
・緊張は自分ではコントロールできない
・その状況でできることを考える
・あらゆる状況を想定した準備が本番で生きる
ということでした。
本番で緊張して良い結果を出せないと悩んでいらっしゃる方も、まずは準備の取り組み方を見直し、本番では緊張して当然だと、そんな自分を受け入れてみてくださいね。
少しでも参考になれば幸いです。最後まで読んで下さりありがとうございました!